WE LOVE KEIBA ~3rd Season

観戦記を中心に競馬の事を書いてます

札幌記念観戦記

凱旋門賞を目指すゴールドシップハープスターが出走した札幌記念を見に行ってきました。
ひと月前に行った北海道にひと夏で2回も行く。
それを決意させるくらい今回の札幌記念は楽しみだった。
札幌競馬場に着いたのは7時半過ぎくらいだったけど、その時点で長蛇の列。
Twitter情報によれば徹夜組もいたとか。かなりの混雑が予想された。
8時半の開門でどうにかスタンドに腰を落ち着けることができたものの、あっという間に人々で溢れかえり、競馬場は熱気で満ちていた。


札幌競馬場に来るのは4回目。
もちろんリニューアルされたからは初めて。
ということで以前との違いを探るべく、まずは散策に出かけた。
まずはメインスタンド。



以前はまさに昭和の香りが漂う、今では地方競馬でしか見られないような古めかしいスタンドだった。
リニューアル後は綺麗で機能的に作られているけど、ローカルだけあって座席数はさほど多くない。
今日のように超満員になってしまうと移動が困難になってしまう。


こちらは、もいわテラスと呼ばれる場所。



メインスタンドのすぐ横に設置されており売店が並ぶ開放的なスペース。
競馬終了後はここがビアガーデンに様変わりすることも。
ここから観るコースの眺めはこんな感じ。



多くの人がビール片手に競馬を楽しんでいた。


パドックも綺麗になった。



オッズ版の下は段差があり、函館のダッグアウトパドックのように馬を斜め下から眺めることができる。


全体的に小奇麗に、そして若者女性向けになったなという印象。
以前の鉄火場そのものな雰囲気も好きだったが、快適さははるかに増した。
そんな環境の元、奮闘が始まった。


新装札幌競馬場最初の払い戻しは4R。固い・・・。
見ていてダートは早めの仕掛けが決まりやすく、
芝はゴール前での逆転が多々見られた。
それを踏まえての札幌記念の予想はハープスターを本命にすることとした。
ゴールドシップは洋芝の馬場は合いそうだけど、内枠でスタートが決まらなかった場合、最悪馬群で嫌気がさして圏外に消え去る可能性まで想定でき、1.8倍のオッズにはとても見合わないと頭にはできず。
一方ハープスターは、同じ距離の4Rがディープインパクト産駒のワンツーだったように、仕掛けどころさえ間違わなければ52キロの斤量も有利で、末脚発揮できると期待。
そう、このレースの最大のポイントはハープスターの川田騎手が小回り札幌でどんな騎乗を見せるかという点。
私はオークスの敗因は仕掛け遅れだと思っている。
確かに落鉄も痛かったけどそれでも脚を余した印象だったし、ディープ産駒は直線向く前にエンジンを吹かせた方が終いの伸びが違う。
オークスでは直線向くまで余裕をかましすぎだったと思う。
結局馬券は悩んで、ハープ−ゴールドの馬単1点とすることにした。
他の馬にはつけ入る隙はないんじゃないかなぁ、と。


ハープスターの馬場入り。
普段おっとりで歓声にも動じないこの馬がよもやの興奮。
無理もない、入場人員4万6千超。スタンドとの距離も近い。
3歳牝馬が久々で入れ込んでしまうのも無理ないと思われた。



まぁあまり大人しすぎて、レースで反応悪いよりはいいかな、と。
レースがスタート。各馬いいスタート。
しかしゴールドシップに二の足がつかない。
スタンド前を通過する時には大きく遅れた最後方。
この時点で絶望的なうめき声がスタンドを覆った。
ハープスターはスタートも決まり後ろから2番手を気持ちよさげに追走。
あとは仕掛け遅れだけはしてくれるなよ、と願いつつレースを見守る。


トウケイヘイローが引っ張る流れは平均より早め。
後ろの組には有利。そして3コーナー過ぎからそれまでついて行けなかったゴールドシップが一気に仕掛けた。
久々に見せる超ロングスパートに場内のボルテージは最高潮に。
一方ハープスターはどうだ。いた、ちゃんとゴールドシップより早く仕掛けを開始していた。
いいぞ、それでいいんだ川田!



4コーナーで一瞬並びかけた2頭だが、瞬発力と斤量の差でハープスターが一気に抜け出す。
GI並みの大歓声が巻き起こる。
ゴールドシップも自慢の推進力でグイグイと迫ってくる。
がそこは短い札幌の直線。3/4馬身差まで迫るのが精いっぱいだった。



終わってみればハープスターの完勝だった。
課題とされた洋芝や小回りコースへの不安も満点で答えて見せた。
何より3コーナー過ぎからの攻防は、見ていてそこらのGIよりもよっぽど興奮した。
わざわざここまで見に来て良かったと思えた。
引き上げてくる人馬に、まるでGIを勝ったかのような雰囲気で迎えるスタンドの客たち。
誰もが素晴らしいレースに酔いしれていた。
ガッチリ握手を交わす鞍上達。



これが今年の札幌記念がいかに素晴らしいレースだったかを物語っているね。
馬券も低配当ながら1点で的中でき、負けが込んでいたここまでから大逆転。
最高の気分で競馬場を後にすることができたのでした。
この2頭は予定通り凱旋門賞を目指すという。
向こうでもまたこんな熱いレースを見せてくれたらと願っている。



次回遠征予定はスプリンターズS
今年は新潟か。また混みそうだなぁ。