WE LOVE KEIBA ~3rd Season

観戦記を中心に競馬の事を書いてます

宝塚記念観戦記

3強決戦の宝塚記念を見に2年ぶりに阪神競馬場に行ってきました。
今年は少頭数ながらまさに夢の激突。
ここにオルフェーヴルがいないのがなんとも残念だけど、それでもなお豪華。
そんな一戦だけに、生半可な早起きではいけないと、朝4時半起きで競馬場に出撃。
5時すぎには着いたんだけど、その時点で目当ての指定席は完売。
一般席入場を待つ人々もすでに長蛇の列。
この程度の気合ではとても太刀打ちできませんでした・・・。


決死の開門ダッシュ。人々の殺気を掻い潜りながらどうにか座席をゲット。
屋内席か屋外席かで迷ったけど、臨場感を求め屋外席へ。
これが後々後悔する要因となる。
そう、降る予報のなかった雨が降り出したのだ。
ただでさえ蒸し暑いのに、人が多すぎて身動きは取れず、雨まで降っては不快指数が上昇。
おまけに馬券もまるで明後日で、不快指数は100%となったのであった・・・。


メインまで8戦して的中はわずか1レースのみ。
とにかくこの日はレースが読めなかった。
出来たと思ったら、間に余計な馬が入っていたり、そんなことばかり。
宝塚記念の予想にも迷いが生じます。
3強対決とはいっても、また間に変な馬が混じるんじゃないか?と。


パドックを見に行った。さすがに3強はどれもよく見えた。



私の一押しはこの馬。3強の中でも総合的に一番強いと思った。
ただこの日の傾向どおり、間に何か入ることも想定した馬券を購入。


馬場入り。ザ・チャンピオンの生演奏が高揚感を煽り立てる。
7万大観衆のボルテージも最高潮に。
馬もやる気で、とくにゴールドシップの気合がすごかった。



思えば春天の時は妙に大人しかったんだよな。


レース。スタートと同時にゴールドシップが仕掛け、好位に取りついた。
最後方が指定席だったこの馬の意外な積極策に場内からどよめきが。
3強はほぼ固まった位置取りで、その中ではジェンティルドンナが1頭かかっているのが気になった。


シルポートの大逃げは直線に入り壊滅。
ところが飲み込みにかかろうとするジェンティルドンナに余力が残ってない。
やはり力んで走っていたツケが回ってきたようだ。
そんなジェンティルの横を悠々と駆け抜けて行ったのが、目立つシルバーの馬体。
ゴールドシップが突き抜けた。



他の2強に決定的ともいえる差をつけて勝利。
その鮮やかな復活劇に大歓声があがった。


終わってみれば納得ではあるが、やはり3強だけでは決まらず間にダノンバラードがいた。
私もそういう馬券は買っていたけど、頭はジェンティルだったんでね・・・。
ただし、結局6頭出ていたステイゴールド産駒と、ディープインパクト産駒で6着まで独占したのは、これはほぼレース前予想されたことではあったけど。


勝者と敗者、3強の明暗を分けたのはなんだったのだろう。
それはおそらく適性の差。
良馬場発表でも、週中の台風の影響、そしてこの日の断続的な雨で馬場はパワーを要するソフトな馬場。
そして一貫して緩むことのなかったレースの流れ。
そういうタフなレースにもっとも適性があったのがゴールドシップだった。
カチカチレコード馬場の春天とはあまりにも対極で、あのレースで人気を裏切ってしまったのは、今となっては必然だったのだろう。


結果的に持久力では他の2強を圧倒していたわけだね。
1,2着はそういうレース向きの馬で、3〜5着は軽い馬場のスピード決着向き。
今回はこのように決定的な差がついたけど、また競馬場や馬場の状況が変われば、結果もおそらく違ったものになるんじゃないか。
3強の物語はまだ序章にすぎないと思う。
これにオルフェーヴルキズナも絡んで来れば、秋は今回以上の空前の盛り上がりになるんだろうけど、さて未来はどうなるのかな。
今回は白い怪物の復活に酔いしれた夏のグランプリでした。