有馬記念観戦記
年末の押し迫った忙しい日々の合間を縫って、どうにか今年も有馬記念参戦が叶いました。
今年は好メンバーが揃って混む予感がしたので、万全を期して3時起き。
3時半には競馬場に着いて、極寒地獄の中開門待ちを開始。
今年も南門からの突破を狙った。
開門は7時半。だが、とくに係員の列整理もなく静かな開門に。
半信半疑の中走りだし、スタンドが目の前に広がった瞬間、負けを悟った。
もうすでにその時点でほぼ全部スタンドの席は埋め尽くされていた。
3時起きまでしてまさかの完敗。去年など4時で間に合ったというのに。
仕方なくゴール板前の地べた3列目あたりに座り込み、尻の痛さを我慢しながらの観戦を余儀なくされた。
覚悟が足りなかったのか、それとも南門じゃだめなのか。
来年以降の課題としておきたい。
そういう中途半端な場所ゆえ、写真撮影は困難を極め、レース写真はほぼ諦めざるを得ませんでした・・・。
それでもめげずに馬券で勝負。
中山競馬場攻略を目標にスタートした2014年も、これで最後の勝負。
今日勝てば勝ち越し決定。
5Rで本線的中し、ほぼ勝ちを手中にしたかと思われた。
が、そこからがうまく行かないのが中山。
9RホープフルSはいかにも小回り多頭数の難しい競馬。
器用な馬が勝つようにできている。
不器用なティルナノーグはあの位置から大外では厳しい。
やはりディープインパクト産駒は中山が苦手なのか?
って、勝ったシャイニングレイもディープ産駒やん。
2歳GIを総なめし、記念すべき重賞格上げ1回目のこのレースも勝利。
12月に入ってからの勢いが凄まじすぎて笑うしかない。
とうとう大一番、決戦の有馬記念を迎えた。
ミスターの登場にヴォルテージも最高潮。
この頃にはもう大混雑で馬券も容易に買えなくなっていたので8Rの時点ですべての馬券を買っておく必要があった。
悩んだ挙句、今回の本命はジャスタウェイとすることにした。
8枠ってのが悩んだポイントだけど、先団の後ろに潜り込めれば末脚が炸裂するはず。
これの頭固定の3連単で今年一番の大投資勝負。
あとは惜別のジェンティルドンナの単勝など、ちょこちょこ買ってみた。
有馬記念3着一族のトゥザワールドも押えるのは忘れずに・・・。
去年の本命ゴールドシップは走ってみなければわからないし、エピファネイアは中山で押し切れるイメージが沸かなかったので本命候補から外した。
そしてレースがスタート。
ヴィルシーナが引っ張る流れは超スロー。
好位置につけたジェンティルドンナは折り合っていい感じ。
その前にいたエピファネイアもJCの時より気負ってない。
これも引退戦のトーセンラーが内々前目で不気味。
ゴールドシップも思ったより行っている。こりゃ前の方で決まりそうな予感。
ジャスタウェイは・・・アカーン!なにやっとんねん、福永ボケ!
後方3番手にいる姿を見て、ほぼ諦めた(笑)。
そして直線。エピファネイアがJCよろしく一気に突き放しにかかる。
物凄い歓声、いや怒号が上がる。
そしてそんなエピファネイアにくらいついて行ったのがジェンティルドンナ。
右回り苦手説もあったジェンティルが並びかけようとしている。
その姿を見た時、もうジャスタウェイやら写真撮影のことやらはすっかり頭から消え失せ、ただ必死にジェンティル頑張れ!と絶叫している自分がいた。
写真撮影を放棄してまで応援に没頭してしまったのはキズナの勝ったダービー以来か・・・。
そんな声援が届いたのか、最後の力を振り絞って、自慢の勝負根性をこれでもかと見せつけて、ジェンティルドンナはエピファネイアを交わしていった。
その姿を見てグッと熱いものがこみ上げてきた。
外からゴールドシップ、内からトゥザワールドが突っ込んできたが交わされる気は全くしなかった。
引退レースでの見事すぎる完勝劇に震えた。
そりゃあのオルフェーヴルを抜かさせなかった根性娘だもの、あのディープインパクトの最高傑作だもの、エピファネイアあたりに競り負けるわけないって。
苦手とされた右回りも、ディープ産駒が未勝利の中山2500も、希代の名牝には全く関係なかった。
むしろこの結果を見ると、中山は向いていたんじゃないかとさえ思える。
GI勝利数も最強馬の証の7勝か。
しかも東京、中山、阪神、京都すべてでGIに勝ってるってのがすごい。
17億円も稼ぐ牝馬なんてもうこの先出ないんじゃないかな。
本当に、本当にお見事でした。素晴らしかった!
戸崎騎手もさすがリーディングジョッキーだね。
見事な手綱さばき、仕事人ぶり。謙虚な姿もいいね。
結局馬券はジェンティルドンナの単勝しか当たらず、大負け。
だけどこの単勝馬券は換金できないね。記念にとっておかなくては。
有馬記念ってのは好きな馬から買うレースだってことをすっかり忘れてたよ。
ジャスタウェイとか買ってる場合じゃなかった。
どうしてもっと信じてあげられなかったんだろうな。
そして中山攻略の目標もかなわずじまい。
情けなや>自分
全てのレース後に行われたジェンティルドンナの引退式。
物凄く寒い中多くの人々が残り別れを惜しんだ。
有馬記念を勝っての引退式だもの、最高の演出を自らやってのけたね。
名牝の引退式ってのは特別な思いにとらわれる。
女が強い時代とは言っても、牝馬の頑張る姿は胸に詰まる思いがする。
ブエナビスタの時は完全に泣いてたしな(笑)。
今回も涙腺が緩みっぱなしでしたわ・・・。
最後にそんなジェンティルちゃんの引退式の写真をドドーンと載せて、2014年の競馬を〆ようと思います。
次回遠征予定はキズナの復帰戦となりそうな京都記念です。
ありがとう、愛しき名牝よ。