天皇賞・秋観戦記
秋天参戦は8年連続となります。
今年は好メンバーで混みそうだったので朝5時起きで向かい開門ダッシュ。
7:55分の開門で、どうにかゴール前の足かけ席をゲット。
心配された天候も、雨はやみ気温はそこそこ高く、良馬場に回復しそうだった。
有力馬の中には道悪マイナスの馬も多かったので、波乱の要素は減ったかに思われた。
この日まず注目を集めていたのは5Rの新馬戦。
ここにはウオッカの2番仔ケースバイケースが出走していたからだ。
ウオッカカップが行われる日にウオッカの子供がデビュー。
しかも前日はライバルだったダイワスカーレット産駒が新馬勝ち。
お膳立てが揃いすぎているような・・・。
返し馬で見て、あーこれはお母さんに佇まいがよく似てるなぁと。
ウオッカはこの東京競馬場で幾度となく見て写真を撮ってきた。
ファインダー越しに昔を少し思い出したよ。
レースは内から伸び脚を見せたものの4着。
全兄のボラーレはでかすぎる身体を持て余してまったく走らなかったけど、この馬は馬体も兄に比べればまだコンパクトな方で、脚もしっかりしており、勝ち上がりは難しくなさそうだね。
そんな新馬戦をさらりと外し(ちなみにケースバイケース本命ではなかったが)、それどころか1つしか的中がないままメインを迎えた。
今年は3歳馬イスラボニータが1番人気。
古馬勢が休み明けの事もあって若い勢力に期待が集まった。
相変わらずしなやかなフットワークの返し馬。
東京は得意だし、あとは力関係だけ。勝つならアッサリか。
私の好きなジェンティルドンナも東京は鬼。
もうこの馬に関しては右回りコースでの敗戦は考えないことにした方がいい。
心配なのはこの土日人気馬をすっ飛ばし続けていた戸崎のみ。
馬券は迷った挙句、ジェンティルの府中適性に賭けた。
ただ今回、フェノーメノなど他に府中の鬼っぽい馬はまだいて、好レースが期待された。
スタートして抜群の行き脚で好位置につけたジェンティル。
内々の良いところに収まって、ペースもスロー。
凡走は考えづらく、これは貰ったと思った。
一方イスラボニータも不利な外枠からいいポジションに取り次ぐ。
さすがはルメール。結局この2頭か。
フェノーメノは後ろからで、頭までは難しそうだった。
直線。逃げた馬が壁になってなかなか抜け出せないジェンティルをしり目に、一気に抜け出したのがイスラボニータ。
この素晴らしい反応。
やっぱり3歳世代最強の呼び声高いその能力は確かか。
一方ジェンティルは最内をこじ開けようとしていた。
こうなったら勝負根性の塊のこの馬の展開。
グイグイ伸び、必死にイスラボニータに追いすがる。
白熱の叩き合いに、最強女王のプライドに火が付き、若い馬をついに競り落とした。
やった勝った!そう思ったその刹那。
写真を見るとルメールは気づいていた。大外から何か飛んできた。
ええー、この勝負服、まさかペルーサ・・・いや、スピルバーグか!
大外一閃。スピルバーグが並ぶまもなく内の2頭を差し切って行った。
どよめくスタンド。
まさかこの馬にこんな決め手があるとは。
鋭い差し脚を持ちながら差し損ねるのがこの馬のパターンじゃなかったのか。
この鮮やかな変わり身。なんか去年も同じようなもの見たような。
イスラボニータも、ジェンティルドンナも、フェノーメノも府中が得意な馬。
でもまだいた。そういえばスピルバーグも府中の鬼だったじゃないか。
そんな鬼の中の鬼がこの大一番で一気に覚醒した感じかな。
兄トーセンラーが京都の鬼、弟スピルバーグは府中の鬼。
面白い兄弟だな。
鞍上北村宏司騎手も、藤沢和雄調教師も実に8年ぶりのGI。
藤沢師は秋天5勝目。そうか鬼の中の本当の鬼は藤沢師だったか。
最近は低迷が続いた名門厩舎の復活に、伏兵の勝利の中大きな歓声があがっていた。
負けたジェンティルドンナはそれでもさすがのレースぶり。
叩き良化型だし、今日みたいに勝負根性に火がつく展開ならJC3連覇も夢じゃない。
イスラボニータも十分能力は示した。今日は展開のアヤ。
フェノーメノは見せ場なく惨敗。
個人的には休み明けは動かないと思うので次走注目。
馬券は結局秋天もダメでこの日は惨敗。先週の勢いは続かなかった・・・。
次回遠征予定はジャパンカップ。
秋天よりもさらに豪華メンバーが集結しそうで楽しみ一杯。