WE LOVE KEIBA ~3rd Season

観戦記を中心に競馬の事を書いてます

東京優駿観戦記

今年で12年連続となる日本ダービーの観戦に東京競馬場へ行ってきました。
今年は直前になって、馬友がJRAカード予約で指定席をトーセンさせるという幸運に恵まれ、開門ダッシュの煩わしさから逃れ、9時過ぎにのんびりと競馬場入りすることが出来ました。
その時点で、表のスタンドは全て埋まっており、早朝の激闘の跡が偲ばれました。


前回のヴィクトリアマイルの時は馬券がやたら好調で、その反動が怖いと前回書いたけど、この日はまさにそれがモロに来た感じで・・・。
ダービーまで9R、ひとつも拾うことができませんでした。
隣では馬友が私同様の浮かない表情。
指定席ゲットですべての運を使い果たしてしまったのか。
ならば運のある馬が勝つといわれるダービーを当てるのは、運を使い果たした我々には無理?


なんのなんの。まずは5階からパドックを覗き各馬をチェック。
まぁもうだいぶ前から私の本命はこの2頭に絞られていたわけだけど。


まずはワールドエース


今年のメンバーで、末脚だけなら断然の存在なのがこの馬。
東京コースで今度こそ爆発させてくれるはず。
ディープインパクト産駒は7頭出ていたけど、父の印象に一番近いのがこれ。


そして推しメンのディープブリランテ


今年に入っての3戦、すべてレースを見に行き本命で買ってきた思い入れのある馬。
折り合い難だけどパドックでは毎回いつも大人しい。
あとはスタンド前発走で引っかからなければいいが。


この2頭、パドックの状態は甲乙つけがたい。
悩んだ挙句、今回はワールドエースの方を本命にしたのです。
去年は11番人気のユニバーサルバンクを本命にして赤っ恥をかいたけど、今年は1番人気の馬で勝負。
私はずっとダービーだけは人気に縛られず、その年のダービーの本命を任せられると判断した馬と騎手を本命にしてきた。
今年でいえば馬はワールドエース、そして騎手はたまたまだけど2年連続で福永祐一だったということだ。


あとは祈るのみ。頼むぞ福永。


そしてレースがスタート。
ワールドエースを気にしつつも、目線はやっぱり推しメンへ。
ディープブリランテは見事に折り合っていた。
この日の馬場状態を考慮しても絶好の位置取り。
向こう上面あたりで若干後悔の念が芽生え始めた。
そして直線を向いたとき、取り返しのつかないことをしてしまったことを悟った。


岩田騎手渾身のアクションに応えて馬が先頭に立つ。
なんだかブエナビスタトーセンジョーダンを競り落としたJCを思い出した。
奇しくも今回も相手はトーセン&ウィリアムズ。
そのまま人馬とも死力を使い果たしたところがゴール板だった。
フェノーメノが突っ込んできたけど、勝利は疑わなかった。


ワールドエースはそれらに遅れて4着。5着にゴールドシップ
この2頭は33秒台で上がったけど届かず、位置取りの差が明暗を分けてしまった。
予想する側も馬場傾向をもっと重視すべきだったかもしれない。


ゴールして、馬券が外れたことよりも、ずっと追いかけてきた馬を今回に限って、この大一番に限って軽視してしまったことにとてつもない後悔が襲ってきた。
これまで道中力んで余分な力を消費してしまい、直線では粘り切れていなかった馬が2400mを先頭でゴールできたのだからその成長に感服する思い。
そしてそれが出来たのは、騎乗停止後つきっきりで馬とコンタクトをとり続けた鞍上の執念がそうさせたに違いない。
まさに人馬一体でもぎ取った勝利。日本ダービーはこうじゃなきゃいけない。



号泣する鞍上を、馬がジッと受け止めていたシーンに感動した。
本当におめでとう、岩田ジョッキー、そして第79代ダービー馬ディープブリランテ
ディープインパクトは産駒2世代目にして早くもダービー馬の父になった。
オークスと2週連続で産駒が東京2400mGI勝利。
もう誰もマイラー種牡馬なんて呼べないぞ。
思えば掲示板はすべてディープとステイゴールドの子供たち。
池江ブラッド恐るべし。これからも日本競馬を引っ張っていくであろう2頭の偉大な父に乾杯。


さて、お祭りは終わった。だが負け犬のまま帰るわけにはいかない。
11R、そして目黒記念で一矢報いるため真剣に予想。
11Rはアッサリとハズレ、後がなくなった最終レース。
逆転の本命を託したのは去年のダービー本命馬、ユニバーサルバンク。
ダービー以上の絶叫で直線は声を枯らして叫んだけど・・・。
結果は無残。屈辱の12連敗でノーホーラが確定した。
勝ったスマートロビンもまたディープインパクト産駒。
流れに乗るって大切なことなんですね・・・。


スマートロビンの蛯名騎手はハナ差でダービーを逃して悔し泣きしていたという。
43歳の大ベテランがそうまでしても欲しいと思うタイトル。
それがダービー。来年はどんなドラマが待っているんでしょうね。
また1年、出直しだ。


ところで9Rまでは私と同じく散々だった馬友だが、ダービー、目黒記念と重賞を立て続けにぶっこ抜いていた。
終盤に来て明暗分かれてしまった。まぁ勝者には夕食奢って貰ったけど(笑)。
前回と真逆の結果に、やっぱ競馬友とは持ちつ持たれつなんだなと改めて思うのでした。
次回遠征予定は、「夏福」です。