WE LOVE KEIBA ~3rd Season

観戦記を中心に競馬の事を書いてます

ジャパンカップ観戦記

ドラマチックなお馬さん

届いてませんか?ねぇ、届いてなかったんですか?
そうですか・・・そうだったんですか・・・。


2000年代に入ってから全て生で観戦しているJC。もちろん最多連続参戦重賞。
もちろん今年も参戦の運びとなった。朝5時半起き、6時半並びで開門ダッシュ
今年はここ1、2年より混雑している気がしたものの、なんとかそこそこの場所を確保できた。
見ると、係員のおばちゃん軍団が、新聞やガムテープで席を多数独占している場所を撤去している。
それを見てよくやった、ようやく重い腰をあげたかJRA!と拍手したい気分だった。
だっていくらなんでもそんなに独占するのは迷惑極まりないし見苦しいじゃん。
席に誰かが一人でも常にいるならともかく、メインまで戻って来もしない連中の場合は特に。
府中はそれでも広いからいいけど、中山とかだと最悪ですよ。
有馬記念の時とか、ガムテープに阻まれ、地べた観戦を余儀なくされたことが何度あったか。
観戦マナーは守らないとね。おっと、話が逸脱しつつあるのでさっそくレース回顧へ。


例によって苦手大箱府中では馬券はさっぱり当たらない。
例によって惜しいのはいくつかあるのだが、タテ目くらったり、押さえ切れなかったり、
斜行の福永が膠着しなかったりで、結局メインまでひとつも当たらず。
逆転を狙って、ジャパンカップは絶対取らねばならなかった。


今年のポイントに置いた馬は2頭。まず、一番勝利に近いイメージにあったのがオウケンブルースリ
そして、美味しい配当を得る上で気になっていた馬がレッドディザイアだった。
まずオウケンは、京都大賞典の内容からメンバー随一の12ハロン適性があると思った。あっさり本命決定。
レッドディザイアブエナビスタとの力関係を思えば、好走は間違いなく可能。
ブエナが出ていれば躊躇なく頭から狙っていたはず。ならばディザイアも当然買える。
その他に何だかんだで強いウオッカ。外国馬の中ではやっぱりコンデュイット
スクリーンヒーローも買わない理由はない。
負けがこんでいたのでもう点数は広げられず、オウケンの1着固定フォーメーションで3連単勝負に決めた。


そしてレース。リーチザクラウンが刻む流れはJCとしては普通と思った。
それだけに勝ちタイムが2分22秒台に突入したのは驚きだった。どれだけ馬場速いねん。
そんなJC史上3位の好タイムでゴールに入線した馬は2頭いた。
まずはウオッカが直線入ってアッサリ突き放し、まさかこの条件でこんなに強いとはとギョッとなる。
そこへ敢然と一頭襲い掛かるは我が本命オウケンブルースリ
なんて熱い攻防だ。その姿に8年前のジャパンカップが脳裏をよぎった。
あっさり抜け出したテイエムオペラオーをゴール寸前で差し切ったのはジャングルポケット
そう、オウケンブルースリのお父ちゃんだ。オウケンにジャンポケがダブって見えた。
血は繰り返すのかと、思わず熱くなった。
決勝線のその瞬間、私の目にはオウケンが差し切ったように見えた。
間違いないと思った。逆転勝利で万シュウうはうはと思った。一人で内田コールもした。
だから短い写真判定の結果が出た瞬間場内から大歓声が上がった時は、まさか!と青くなった。
そして冒頭の言葉に戻る。


腰砕けとはこういうことを言うのだろうか。足の力が抜けた。立ってられなかった。
椅子にへたり込んだ。頭が真っ白になった。勝利を確信していただけに、現実が受け入れられなかった。
去年の秋天に次いでまたしても劇的勝利を飾ったウオッカに対してちっとも祝福の気持ちが沸いて来なかった。
そんな自分が情けなかった。もしウオッカ本命だったら、どれだけ楽しいレースだったのだろうか。
オウケンブルースリレッドディザイアも目論見どおりの好走。何もかもが予定通りだったのにね。
ウオッカの持っているナニカに負けた・・・。押さえの3連複は的中したとは言え、取りガミだ。


ウオッカ。もう感心するしかない。衰え?距離不安?何それ。どんなもんじゃい!(by亀田)
って感じでしょうか。JRAだけでGI7勝。ルドルフ、オペラオー、ディープに並ぶ。
それも牝馬でだ。ただ強いだけじゃない。その競争成績はなんともドラマに満ち溢れている。
4人の男にGIを勝たせた。そんな馬かつていたか?(かのオグリキャップでも3人だ)
期待、失望、そして歓喜。この馬の競走サイクルはずっとそんな感じ。
21世紀のベストオブドラマチックホース。人気があるのも当然だよ。


聞けばこのレースで鼻出血を起こしたという。有馬記念には出れない。
このJCを手土産にもう引退でいいんじゃないか。最高の花道を飾れたのだし。
もうウオッカの負ける姿は誰も見たくないだろうし。余力を持って繁殖入りして欲しいし。
オペラオーやディープをつければ生まれてくる仔は14冠ベイビーか(ないだろうけどヴァーミリアンなら15冠・・・)。
とんでもないプレッシャーを生まれる前から背負うことになるのね。
配合されるとは決まってないけど、もしそうなったらその仔に同情しちゃう(笑)。
また父、母ともダービー馬なんて夢の配合まで実現できる。毎年違うダービー馬つけるのもいいじゃん。
この先もドラマには事欠かないね。



さて、今年の競馬も残りひと月。次回遠征予定は朝日杯です。
おそらくJRA競馬の仕事納めになるでしょう。