WE LOVE KEIBA ~3rd Season

観戦記を中心に競馬の事を書いてます

ジャパンカップ観戦記

今年で10年連続となるジャパンC参戦。今年はメンバーが揃ってわくわく。
5時起きで開門待ちをし、万全の体制をしいて臨みました。
いろいろあった1日を振り返っていこう。


前回の天皇賞の時は好調だった馬券だけど、やはり苦手府中。
連続してはなかなか勝たせてくれそうもなかった。
午前中は当たりなし。午後に入って7Rベゴニア賞で、気になるディープ産駒のコティリオンが出ていたので期待したけど、
若さを見せまくりのレース内容で2着。ナカヤマナイトも強いのは強いのだが、キャリアの浅さを露呈してしまった。
でもコティリオン青鹿毛で綺麗な馬なんだよね。活躍すればきっと人気が出るはず。



この7Rを外した時点で不貞寝して(笑)、JCまで馬券はお休みしました。


しかしここまでまったくいいところがなかったようで、いろいろ楽しみはあったのである。
まずはお昼休みにシンボリルドルフ様と初めての御対面を果たしたこと。
伝説の元祖・7冠馬、皇帝ルドルフ様ですよ〜。
現役時代は知らなくとも、オーラは健在のような気がした。パドックを落ち着き払って周回する姿は29歳とは思えないドッシリしたものだった。



もうひとつ。今年は東京競馬場でGIが行われる日にはメモリアルホースグッズの抽選があるわけだけど、
今回のJCで初めてそれが当選しました。当たったのはエルコンドルパサー長Tシャツ。
馬券は当たんないけど、グッズは当たったという(笑)。


不貞寝から目覚めてJCの予想を開始した。
今年のメンバーはとにかく悩ましい。馬券になりそうな馬がゴロゴロ。買い方に気をつけたいところだった。
でもやっぱりブエナビスタ、この馬は好メンバーに入っても別格。
軸の1頭は決定。でも負けがこんでいた事もあり買い目が広がりそうな3連単は手を出すのは躊躇われた。
そこでチョイスしたのが3連複。配当は安くなるが、点数を広げずに済むことが大きい。
後々この選択が重要な意味をなしてくるのだが、この時はそんなことは知る由もない。
買いたい馬はブエナと3歳馬ってことで、3歳馬の中で一番安定感のあるローズキングダムをもう1頭の軸とした。
相手はもちろん、ヴィクトワールピサペルーサエイシンフラッシュの3歳馬。この3点で潔く勝負。


レース前、外国馬が枠入りをごねた。他馬はゲート内で待たされている。
あー、こりゃやるな、やっちゃうな。


でろ〜、ガッチャン!
どよめき
ほら、やった。


そう、またまたペルーサが出遅れ。しかし今回は多くの人が想定内だったのか、
場内から漏れたどよめきは怒気をはらんだそれではなく、失笑の部類。もうこれはこの馬の個性だと割り切るしかない。

レースはフジタシンゲンが引っ張る展開ながら、ダービーみたいな超スローでもなく、平均的な流れ。
全馬力を出せる流れだったように思う。その中で一番いい位置にいたのがローズキングダム
この時点で馬券にはなってくれると確信。他ではエイシンフラッシュヴィクトワールピサも前目でいい感じ。
ブエナビスタは中段よりやや後ろ。ちゃんと差せる位置。ペルーサは・・・早々に諦めた(笑)。


その後直線でいろいろあったわけだけど、とりあえず入線まではブエナが突き抜けたことに大興奮。
内でヴィクトワールも粘ってたし、猛追してたのもローズだし、馬券的中だヒャッホー、って舞い上がっていた。
ブエナが凱旋のウイニングランを行った時も拍手、拍手。




だけど、その頃になって、ようやくレースが審議だったことに気がついた。
そう言えばローズキングダムがいい感じだったのに何故かもがいていたような気がしたけれど・・・。


でもまさかその対象がブエナだったとは思わなかった。
レースVTRが最初に流れた時はエイシンフラッシュが蛇行したのだと思った。
2度目に流れた時はヴィクトワールピサが原因でエイシンが詰まり、結果としてローズの進路がなくなったように見えた。
もしヴィクトワールが降着とかになったら馬券は紙屑。そんな馬鹿な・・・と呆然。
しかし後ろの席で誰かがつぶやく。「これって原因はブエナじゃない?」
え、嘘?そうなの?どれどれ・・・ともう一度VTRを確認。・・・本当に斜行してるわ。


長い長い審議。30分近くかかった。もうこんなにかかってしまったら何かが降着になるのは間違いない。
ブエナなのか、ヴィクトワールなのか。
やがて下された審判は、場内を異様な空気に変えるそれだったのである。
ブエナビスタ2着降着。あれだけの圧勝を見せたのに信じがたい結末が待っていた。
興奮状態だったファンがこの裁定に納得するまでには、少々時間が必要だったろうな。
これがターフビジョンに映った瞬間のなんとも言えない空気ったらなかったよ・・・。



だけど、後で改めてパトロールビデオなんかみると、妥当な裁定だったと言わざるを得ないのである。


ブエナビスタは文句なしに強かった。最強馬がブエナなことには誰一人異論はないはず。
でも競馬というルールの中、勝者はローズキングダムになった、それだけのことだ。


スミヨンジョッキーは裁定に皮肉つける前に馬をまっすぐ走らせてください。
もしローズに不利がなく叩き合いになったら、本当に素晴らしいレースになったのだから。
それでも勝ったのはブエナビスタだったと思うけど、だからこそ余計にそう思う。
ヴィクトワールのギュイヨンジョッキーも、せっかく高配当の立役者になってくれたのに残念な騎乗。
この辺はいくら本国で躍進目覚しくとも、若干21歳の若さゆえである意味しゃーないのかもしれんがね。
スミヨンはキャリア十分なんだし、実績も現役で世界の5本の指に入るんだから言い訳できんぞ。
少なくとも同じクリストフでもルメールならもっと綺麗に乗っていたはずだ。


1日経って改めて、ブエナビスタが不憫に思えた。GIで降着二度目とかあまり聞いたことがない。
最強馬にして最凶馬なのかもしれないね。すっきり勝てていれば、史上最強牝馬への道が開けていたのに。
あとローズキングダム武豊騎手は不利に怯まずに、ヴィクトワールを差した事が素晴らしい。
結果的に大きすぎるハナ差だったわけだ。23年連続中央GI勝利は、やはり「持っている」男故なのだろう。



何かと物議を醸してしまった区切りの第30回ジャパンカップ
馬券的に言えば3連複をチョイスしていたおかげで降着の影響は受けず大逆転勝利を飾れたわけだけど、
なんか全然嬉しいという気持ちが沸いてこないのであった。
もうこうなったらローズとブエナには有馬で正真正銘のガチンコ勝負をして欲しいね。
スミヨンがへそを曲げずに有馬で乗るのかはわからんけどね。
個人的には横山ノリでも安藤勝でもいいから日本人ジョッキーに乗って欲しいんだけどね。


次回遠征予定は朝日杯FSです。