WE LOVE KEIBA ~3rd Season

観戦記を中心に競馬の事を書いてます

安田記念観戦記

ヒヤヒヤさせやがって・・・

府中GI5連戦ラスト、安田記念を見に東京競馬場へ行ってまいりました。
ついにこの府中GIシリーズを完走したことになります。
それどころか、天皇賞から6週連続参戦も達成。
さらにさらに、今年のGIここまで皆勤。
・・・もうほとんどアホです。旅打ち芸人です。私以外にこんな人一体何人いるのでしょうね。
相棒の馬友K氏ですらすべてには立ち会えなかったと言うのに。
それもこの安田記念で一段落。だから最後に思い切り楽しむつもりでした。


好メンバーが揃ったので朝5時半起きで万全の出撃。・・・も、6時半にはかなり並んでました。
しかも開門が8時45分だったので、開門ダッシュ席奪取は厳しい闘いになりました。
ここまで4週、毎回座っていた場所は確保できなかったけど、位置取りはまぁまぁ。
さぁ、有終の美だ!


・・・しかし、1Rを当てて以降、まったく音沙汰がなくなってしまうお馴染みの展開が待ってました。
苦手の東京競馬場も、5週目ともなればちっとは慣れてきそうなものですが、そんな兆候すらないのです。
7Rで6連敗をした時点で諦めざるをえませんでした。敵前逃亡です。
安田記念の馬券は買い、久々にパドック生活に切り替えました。
雨があがった府中はかなりの蒸し暑さで、陽の光に座っているだけで汗が滴り落ちる状態。
そのおかげで馬場状態は急速に回復していったのだから文句は言えませんが。


安田記念パドック。注目1番人気ウオッカはいつもどおり大人しく周回。

パドックで見てる分には本当に女の子女の子した繊細で可愛い馬なんですよね。
これがレースになると猛女に変貌するのだから面白い。


2番人気ディープスカイ。目がイってました。さすがSS系。
馬っぷりの良さは素晴らしいです。馬体だけならウオッカより好み。


パドックでざっと写真を撮ったら今度は返し馬を見に急いでスタンドへ。
ウオッカはいつもどおりラチ沿いをゆっくり歩く。何度見ても落ち着きが頼もしいし、
何より最高のファンサービスになっていると思う。絶好のシャッターチャンスでしょう。

ファンの熱い視線を受けて、さぁスタートまであとわずかです。


ちなみに私の予想は◎ウオッカディープスカイでどうしようもなかったのです。
このワンツー以外イメージできない。せいぜいホーちゃんが鬼脚を繰り出したら・・・って感じです。
例によって3着におかしな馬よ来いと薄めに流しました。


レース。ウオッカは抜群のスタートで行く馬を行かせての絶好位。
ディープスカイスーパーホーネットは予想通りウオッカマーク。絵に描いたような展開で直線へ。
ここでもウオッカの手応えは抜群。さぁヴィクトリアマイルの再現だ!
と思ったら、なんと前が開かずに詰まっている姿が映し出されるじゃありませんか!
スタンドから悲鳴があがります。私もこりゃダメだと諦めモード。
その間にディープスカイが出し抜けを食らわして先頭に。
このままスカイの勝利かと思われたその刹那、やっと進路が開いたウオッカが凄まじい勢いで突っ込んで来た。
その脚たるやファンの度肝を抜くものであり、今日最大の歓声が沸きあがります。
なんなくスカイを捉えた瞬間、府中は大興奮の坩堝と化しました。


一体、その瞬間に何が起きたのだろう。どうやったらあの状況で勝てるのだろう。
ウオッカという馬の真の底力を垣間見た気がします。
ある意味ヴィクトリアマイルよりも強さが際立つ競馬内容。
ディープスカイもあれで勝てないのならもうどうしようもない。純粋に能力が違った。
四位騎手も無念でしょう。よりによって一番負けたくない相手だけに。
そう言えばこの春の四位騎手はずっと不運。完璧に抜け出して差されたGIはこれで3度目では。
この春もっとも悔しい思いをしたジョッキーに違いない。


賞賛の言葉しかないウオッカ牝馬最多のGI6勝だとか、10億円ホースだとか、
そういう字面の凄さももちろんあるのだろうけど、
この馬がこれだけファンを牽き付けてやまないのは、そのドラマチックさが故でしょう。
牡馬相手のダービー制覇、世紀の名勝負の秋天、昨年の安田記念や今年のVMのような圧勝。
そして今日の凄みを見せ付けたレース。ファンが多いのも当然でしょうね。
今年この先どんな路線が待っているのか、東京以外でも今なら大丈夫なのか、
まだまだいろんな想像力を掻き立ててくれます。これからも何度もウオッカに酔わされることでしょう。


ところで蛇足ながら安田記念の馬券は外したことをこそっと書いておかねばならんでしょう。
ファリダットがなぁ。好きで応援している馬だけに、素直に買えなかった自分にガッカリ。
でもま、レース的にはかなり楽しめたからそれでもうよしとしよう。
さて、この後はしばらく放牧。宝塚記念は予定にないので、今年のGI連続参戦も打ち止めです。
次回遠征は恒例の夏のローカル旅打ちを予定しております。