WE LOVE KEIBA ~3rd Season

観戦記を中心に競馬の事を書いてます

オークス観戦記

絶景かな

連闘に次ぐ連闘、またまた行ってきました東京競馬場へ。
新型インフル何するものぞ!でも観戦記が感染記にならないように十分気をつけて。


そんな不安定な世の中だからか、それとも悪天候予報だからか、
開門ダッシュを待つ人々は意外にもそんなに多くはなかった。
だけど驚いたのは、やっぱりいたね、もうすでにダービーのために並んでいる人!
一体どんな立場の人なのかな。暇な学生?ローテーションで交代するのか?
まぁそれは置いておいて、今週は優駿牝馬だ。


いつもどおりの場所を確保して向かえた5週連続東京GI3週目。
相も変わらず、東京競馬場は私の前に立ちはだかるのです。
なかなか会心の馬券が取れない。会心じゃなくてもいいのに取れない。
目をつけていたのに切った馬に勝たれ、しかもそれが高配当だったなんてのはザラ。
そんな時は自分の馬券下手が本当に嫌になります。
10Rまで打って、的中は格安配当の2Rと5Rだけ。
背水の陣でメインのオークスを迎えたのでした。


迷いました。当然注目はブエナビスタなんだけど、この馬を本命にすると配当的うまみがまったくない。
それは3連単でもしれている。しかし、さすがにブエナを外す勇気はない。
というのも、この日はずっと雨が降っていたのだけど、馬場状態は良のまま。
こんなに断続的に雨降っていて何が良じゃい!って思ったりしつつも、
芝のレースで人気馬がそれなりに結果を出しているのを見るに、力は普通に出せる状態と見て間違いなかった。
これならブエナビスタの少なくとも連は堅いはず。
結局馬券は万が一届かなかった場合の保険をかけ、ブエナ、レッドディザイアの2頭で1,2着固定。
後はひたすら3着におかしなのが来ることを願って多めに流した。


そしてレース。やっぱ追い込み馬はヒヤヒヤのドキドキものだわ・・・。
スタートはちょっと飛び上がるようにふわっと切ったブエナビスタ
すぐに位置取りは下がり、後方2,3番手に。
スタートだけ見れば本当に女版ディープインパクトみたいだ。
だけどディープとちょっと違うのは、ブエナの場合勝負は直線だけに賭けちゃう点。
ディープは勝負どころから有無を言わさず捲り上げてレースを破壊してしまうタイプの馬だったけど、
ブエナのそれは、デュランダル的というか、純粋な追い込みなのだ。
だから見ているものに冷や汗を流させる。
このオークスでもまさにそんなレースになってしまった。


最初安藤騎手は内に突っ込みそうな動きを見せた。当然だろう。東京はそういうトラックバイアスがある。
実際外を回して勝ちきった馬など、3週連続で府中に来ていて見た記憶がない。
しかしそんな内は当たり前のように馬群が犇く。
とても突っ込めないと判断し、やむなく外へ出す。ここでの躊躇は正直致命的と思えた。
レッドディザイアが内を割って完璧な勝ちパターンのレースをしていたのとはあまりに対照的。
それでいて、完全に抜け出したレッドを、あっと言う間に追い詰めて、
きっちり差しきっちゃうんだから度肝を抜かれる。死のロードだったはずの大外を回って・・・。


直線半ば、一瞬だけ、あっ、高配当の方でいいや・・・なんて邪な考えが浮かんだ私であったが、
ゴール前になると、自然とアンカツ差せぇぇえ!!!と絶叫していた。
馬券を超越した瞬間を与えてくれるのは名馬の証。私にとってはディープ以来の心境。
こうしてブエナビスタは見事オークス馬に輝き、同時に2冠牝馬に上り詰めたのだった。
レッドディザイアも運がない。この馬の能力も十分女傑のそれ。ブエナさえいなければ2冠馬なのだから。


正直今回ばかりは安藤騎手も馬に救われた感じだろう。
もし差し切れていなかったらミスと指摘されても仕方がなかった。
奇しくも同じスペシャルウィーク産駒でオークス馬のシーザリオとまったく似たような感じになった。
そのシーザリオと比べても、今のブエナビスタの方が大物感があるような気がする。
ちなみに馬券は3連単の格安が的中。負けは取り戻せなかったけど、外れるよりは全然マシ。
私もまた、ブエナビスタに救われたのだった。しかし1〜3着が桜花賞とまったく同じとはね。
こんな簡単なレース、他にはない?


同世代では相手はいない。だからウオッカが引退するまでに、1度でいいからどこかでぶつかって欲しい。
ちなみに、今ならまだ若干ウオッカの方が強いと私は思います。
この勝利で凱旋門賞挑戦が約束されたけど、私の中では秋華賞で3冠を見たい気持ちもあります。
ウオッカ秋天で勝負して欲しい気持ちもあります。
でも、3歳牝馬に過酷なレースであるオークスで、1頭だけ最後まで脚が上がらなかった直線を見ると、
タフなロンシャンでのレースも見てみたいと思ってしまう、複雑な心境ではあります。
でもどうせ行くならプレップレースは使ってほしいんだよなぁ。牝馬限定戦であったでしょ、確か?


最後に私のPOG馬としては、ダイワスカーレットもなしえなかった優駿牝馬の称号を初めて与えてくれたことも、
蛇足ながら、本当に蛇足ながら付け加えちゃおう(笑)。ありがとう、ブエナ。