WE LOVE KEIBA ~3rd Season

観戦記を中心に競馬の事を書いてます

私の凱旋門賞観戦記

お疲れ!ディープ

ディープインパクトでも凱旋門賞は勝てないのか。
競馬を見てきて何年たったか忘れてしまったけど、
こんなに悔しかったのは初めてだよ。
あとちょっとだったのになぁ。でもある意味納得はしている。
やるだけの事はやったと思ってるから。
有馬記念はわけのわからないうちに負けてたけど、昨日は燃焼出来た。
それだけに余計に悔しいんだけどね。レースを振り返ってみようか。


天候も味方して晴れの良馬場。ここまでは怖いぐらい順調。
そしてパドック
程よい気合、研ぎ澄まされた馬体。さすが池江流の完璧な仕上げ。
返し馬。落ち着いた走り。
そしてゲート。スタートは抜群。
あのディープが先頭に立とうかと言うほどのスローペース。
良馬場の2400㍍で結果2分31秒もかかってしまう極端な流れ。
そんなペースでもディープは折り合っていた。
途中シロッコ=スミヨンが挑発して来ても慌てず外目に持ち出す。
そのままの状態で坂の登り、下り、そしてフォルスストレート。
どれも完璧にクリアしていた。
いよいよ直線へ。ここでも手応えは持ったまま。
ややあって、隣にいたシロッコの手応えが怪しくなる。
ハリケーンランは内目に封じ込めることに成功してもがいている。
そしてディープが満を持して追い出され先頭に立った。
この時点で勝てる!・・・そう思ったんだけどなぁ。


まさかハリケーンシロッコを潰してもなお、3本目の矢が飛んでくるとは。
レイルリンク。戦前は厳しいと言われた3歳馬。
そしてファーブル厩舎の第3の馬。
この馬の勢いが凄すぎてこれはヤバイと。
馬体を併され抜かれるディープ。
ディープが後ろから差される姿なんて想像できなかった。
懸命に差し返すディープ。一度譲った先頭をもう一度奪い返したかに見えた。
しかしそこまでだった。もう一度レイルリンクが伸び、
大外からはプライドが飛んできた。
クビ、半馬身差の3着。これがこの一大キャンペーンの結末だった。


一つの物語は終わりを告げた。
残ったのは例えようもない悔しさと絶望感。
日刊スポーツに橋口調教師のコメントが乗せられていた。
「ディープの敗戦は日本競馬の敗北」
そうなのかもしれない。
いつか必ず。過去に同じ悔しさを味わうたびにそう思ってきた。
だけど今回のことで聖域を崩すことの難しさを思い知らされた。
果たして私が競馬を続けている間に勝つ日がやってくるのかどうか。
だけど挑戦を諦めた時こそが本当の敗北の時なのだろうとも思う。
だからこそもう一度。
いつの日か必ず、意思を継ぐ者がきっと出てきてくれる。
そう信じなければやってられない。


最後に、ディープインパクト武豊騎手、池江先生、スタッフの皆さん。
本当にお疲れ様。夢をありがとう。